この記事の内容は?
Udemyの【キカガク流】人工知能・機械学習 脱ブラックボックス講座 – 初級編 – の感想・レビュー
この間Udemyでたくさん購入した動画のひとつを紹介・レビューします。今回は機械学習と数学に関するテーマの動画です。
▶【キカガク流】人工知能・機械学習 脱ブラックボックス講座 – 初級編 –
追記:中級編が登場。
初級編が好評だったみたいで中級編も登場。今後上級編も出るようです。中級編のレビューはこちらから↓
紙に書いて説明してくれるスタイルが新しい
おおお、これは新しいスタイルの動画。紙に書くところをカメラに写しながらの授業。これが結構わかりやすい。イメージ的には予備校授業動画の大人版みたいな感じでしょうか。
字もきれいで読みやすいです。(なんというか育ちが良さそうな文字です。)
丁寧な解説
1000名以上にセミナーを開いているだけあって、話す内容は洗練されている印象。無駄な説明がないです。ブラッシュアップされているんだと思います。
ただ、書いていることもあってちょっと進行がスローなので倍速再生がオススメです。笑 (←ワタシ的には結構重要。倍速機能ありがとう!)
2倍速にしてちょうど良い感じでした。なので4時間の動画ですが2時間位で見れちゃいます。
あと、機械学習や数学には関係ないですが、講師の吉崎さんの最大限優しく教えようとしてくれる口調がなんかかわいいく思えてきました。笑 リアルで会ったらすごい優しそう。
参考書を閉じてしまった方ももう一度頑張れる
これ結構心強い言葉ですよね。以下は公式サイトから引用。この動画の概要です。
1000人以上が受講している(株)キカガクの『脱ブラックボックスセミナー』が遂に登場!機械学習の参考書を「閉じてしまった人」への再入門に最適な講座です。微分・線形代数といった数学の基礎からPythonでの実装まで短時間で習得しましょう。
以下も引用。こんな方を想定して制作された動画です。
- 機械学習の参考書を読んで「閉じて」しまった方
- 独学で機械学習を学ぼうと思ったけど挫折してしまった方
- 機械学習の参考書に記載された数式の意味が理解できず、学習をやめてしまった方
- 中学校で学ぶ数学から始めるので初心者の方、数学が苦手な方でも大丈夫
学習を終えた後にはこんな自分になれるかも↓↓
全体的な感想
非常に丁寧な解説でした。
機械学習初心者、特に数学の知識に不安のある方はまず見ておくことをオススメします!
ぽんぽこ
動画の構成はどうなっている?
▶【キカガク流】人工知能・機械学習 脱ブラックボックス講座 – 初級編 –
セクション
コース紹介
- コース紹介
概念の紹介
- 人工知能・機械学習・ディープラーニングとは?
- 機械学習に必要な数学
- 機械学習の3大トピック
- 簡単な機械学習と内挿・外挿
微分
- 微分は「何」に使えるのか?
- 微分(導関数)を求めよう1 – 中学編 –
- 微分(導関数)を求めよう2 – 高校編 –
- 微分の公式
- 偏微分
単回帰分析
- 問題設定 – 部屋の広さから家賃を予測しよう –
- Step1:「モデル」を決める
- Step2:「評価関数」を決める
- Step3:評価関数を「最小化」する
Python速習
- プログラミングの環境構築
- 変数
- 基本構文
- 複数の変数を扱おう
- 制御構文
- 関数
単回帰分析の実装
- Numpy: 数値計算
- Pandas: データベース操作
- Matplotlib: グラフの描画
- 実データに対して単回帰分析を実装しよう
おおまかな流れは?
流れとしては、
人工知能をざっくり解説
↓↓↓
機械学習についての説明
↓↓↓
数学の知識に関する話題
↓↓↓
Pythonを使ったプログラミング
↓↓↓
実データで予測
という感じで進みます。
以下では動画の流れと感想のメモを紹介します。
人工知能とは
まずは全体的な理解から入ります。
機械学習に必要な数学の知識
数学のどんなジャンルの知識が必要か?の紹介。
各分野がっつり学習すると膨大な時間がかかるため、この動画では機械学習に必要な最小限の部分だけピックアップして教えてくれます。
そのため忙しい社会人でも学習できるようになっています。
機械学習とは?トピックの紹介
大きく3つに分類されますね。
以下についてざっくり説明があります。
- 教師あり学習
- 講師なし学習
- 強化学習
今回の動画では教師あり学習にしぼって解説されます。なぜなら、ビジネスでは教師あり学習がほとんどのため、はじめに押さえておくにはこれだろうと。
簡単な機械学習の例から「内挿と外挿」の説明
結構解説していない初心者向け書籍もあるので、こういった説明はいいですね。
機械学習が使える範囲についての解説。分かりやすいです。
微分って「何」
数学的な話ですね。微分は何が求まるのか?そして、微分は何に使えるのか?の説明。
微分の復習
中学編
微分(導関数)を中学のレベルから解説。傾きがどうか、切片がどうかという話。5分程の解説です。
簡単な問題もあり。
高校編
今度は高校編です。極限(lim)の解説。x→0とかやりましたよね。
記号の解説も。
例題とその解説もあり。グラフを使った問題もあり。
10分程度の解説でしたが、理解が曖昧な方はしっかり復習していきましょう。
微分の公式と記号の解説
x2(xの二乗)の微分がどうなるかという計算の解説。記号の使い方もわかります。ダッシュとかlimとか。
実際に計算を解く過程の解説もあり。
偏微分についての解説
偏微分は大学の一般教養で出てきますね。多変数の部分です。とはいっても難しい話ではないのでリラックスして見れます。
見慣れない記号(ラウンドディー等)に「うわっ」となってしまうかもしれませんが、基本的に微分と同様に考えればよいです。
3つほど例題もあります。実際の例を見ることで理解が進むはずです。
ここまで理解できれば、機械学習の基礎数学はとりあえずOK。
いよいよ単回帰分析
ここからは機械学習の話に入っていきます。
家賃の予測を例にして「単回帰分析」の説明が始まります。部屋の広さから家賃を予測します。
単回帰分析は機械学習の手法の一つですね。
出力変数は?入力変数は?という話を家賃予測を題材にして解説。モデル構築についての話も。
どのように学習させるかということが大切。
モデルを決める
部屋の広さから家賃を予測するためにモデル(関数)を考えます。
パラメータを決めることがゴールです。
記号の解説もちらほらあります。ハットとか。yの上についてるトンガリ記号です。この辺の記号が学習のネックとなり、機械学習の本を買っても数式の意味がわからず諦めてしまった方もいるのではないでしょうか。
そういった方にはオススメの動画だと思いました。
データの中心化の説明もあります。
評価関数を決める
モデルを決めたら次は評価関数を決めます。二乗誤差という概念の解説も。
評価関数を表す記号やシグマの解説もあります。
数学って慣例的に使用される記号が多いので、初学者にはわかりにくい部分もあるのですが、こうやって解説してくれると分かりやすいですね。
評価関数を最小化する
モデルを決めて、評価関数を決めたら、最後はその評価関数、つまり誤差を最小化することを考えます。最適なパラメータを求めます。
前に解説された偏微分も使います。
式変形に関しても一行ずつ丁寧に解説してくれます。
(知ってる人がいるかわかりませんが、マセマの数学の参考書的な解説を動画でやってくれてるイメージです。ちなみにマセマの解説はかなり細かく丁寧にやってくれるので数学に自身が無い方にはオススメです。ジャンルごとに色々出てるので気になる人は書店などでパラパラ見てみると良いかも。↓)
ここまでで手計算は終了。紙を使った手書き解説は終わりです。
次回以降はこれまでの計算を使って実際にPythonでプログラミングをしていきます。
Pythonを使ったプログラミング
ここからはプログラミングに関連した動画になってます。
まずは環境構築(Mac,Windows)
いきなりプログラミングというわけではなくて、まずは環境構築からです。
Mac、Windowsそれぞれについての環境構築の手順の説明があります。
といっても、キカガクのブログに構築手順の説明があるという紹介だけです。そちらを参考に環境をつくっていきましょう。
以降はJupyter Notebookを使って学習が進みます。Pythonでデータ分析系の作業をするには必須のツールですね。
簡単なJupyter Notebookの使い方の説明
まずは使い方の解説から。Jupyter Notebookのボタンの操作方法や、変数、文字列、数値の四則演算のプログラミングのデモも。
ささっとですがPythonの基本構文の説明もあります。
比較演算、エスケープシーケンス、コメントアウト、変数、リスト、スライス、タプル、辞書の解説。実際にJupyter Notebook上でプログラミングして解説。
また、制御構文の解説も。for文、if文、条件分岐のプログラミングデモ。
そして、関数の解説もあります。
この辺のセクションに関しては、Pythonの基本がわかってるという方は流し見(もしくは飛ばし見)でOKだと思います。
ここまでで、Jupyter NotebookやPythonの解説は終わりです。
最後はいよいよ単回帰分析を行っていきます。
最後は単回帰分析
単回帰分析は機械学習の手法の一つです。
必須ライブラリNumpy
Numpyはデータ分析では必須のライブラリです。まずはNumpyの使い方から解説が始まります。解説はJupyter Notebook上で行われます。
データの中心化
Numpyを使ってデータを中心化する方法の解説。
パラメータの計算
シグマなどの記号を使った数式をプログラムで実装していきます。
Pandasによるデータ操作
Pandasも必須のライブラリですね。データベースのようなデータの操作をするのに便利です。CSVの操作も簡単にできますね。
Matplotlib
Matplotlibも必須のライブラリです。グラフを描画するのに便利です。もっとカッコよく表示したいならseabornというライブラリも一緒に使うと良いですね。(今回はseabornについては触れていません。)気になる方は調べてみてください。
動画では散布図の例を紹介してくれます。家賃と部屋の広さのグラフです。
実データを単回帰分析する
さて、単回帰分析に突入です。具体的なデータを元に計算します。データの変換、抽出を行った後、散布図にプロットします。
そして前の動画で手計算で算出したパラメータの計算を行っていきます。
実データから家賃の予測値の計算を行います。センタリングしたものを元に戻します。
ここまでで無事に単回帰分析を用いた予測ができました。
予測値を計算する関数の作成
最後です。
毎回一行ずつプログラムを打っていくのは大変ということで関数を作成します。
入力値(部屋の広さ)を入れると、家賃の予測値が表示されるようになりました。
以上で動画は終了です。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回はUdemy(ユーデミー)の学習動画「【キカガク流】人工知能・機械学習 脱ブラックボックス講座 – 初級編 –」を紹介しました。
手書きで数学を教えてくれるのはとても分かりやすいです。まるで受験生の動画授業を見ているような感覚にもなります。
このシリーズ、ぜひ続編も作ってほしいです。(次は重回帰分析をテーマにした動画を公開してくれるようです。線形代数にも触れるとのこと。動画の最後で言及されていました。)
初心者にはオススメ!
実際に最後まで見た感想としては、ホント初心者にオススメだと思いました。
まさに、
- 機械学習の勉強を始めたいけれど数学的に自信がない方
- 一度参考書で勉強を開始したけれど挫折した方
こんな方にも「機械学習頑張ろう!」と勇気をくれる動画だと思います。
また、Pythonの基礎についてのセクションもあるので、そこも親切です。
というわけで
というわけで、今回のUdemy動画の紹介は以上です。
公式サイトには無料のサンプル動画もありますし、購入後30日間は返品返金保証がきくので、気になる方はUdemyの公式サイトをご確認ください。
Udemyは基本的に割引価格で購入できるはずです。タイミングによっては本を1冊買うよりも安く購入できるので、そう考えると結構オトクかも。
では〜
▶【キカガク流】人工知能・機械学習 脱ブラックボックス講座 – 初級編 –
▶【キカガク流】人工知能・機械学習 脱ブラックボックス講座 – 中級編 –